公益財団法人 青井奨学会
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理事長 青井忠雄について
青井奨学生への『5つの指針』青井奨学会を創った創立者の遺志を受け継ぎ、皆さんにお伝えするのが、私の役目だと思っていますので、創立者の考え方に私の考え方をプラスした「5つの指針」をお話しします。考え方というのは信念・哲学です。従って、毎年40年継続して同じ話をしてますが、初めはわからなくても何度も聞くうちに理解できるようになります。また、自分の成長度合いによって解釈や受け止め方もどんどん変わってくると思います。
「明るく前向きプラス発想で」 まず第一に、明るく前向きに絶えずプラス発想で強く生き抜いてほしいということです。厳しい経済状況が続いていますが、不景気だからといって、自分までふさぎ込むことはないし、世の中を憂うことはないのです。そういう時こそ、悲観的に考えず、強い意志を持って楽観的に物事を考え、自分の夢や希望に向かって進んでいただきたいと思います。
創立者は、世界不況真っ只中の1931(昭和6)年に丸井を創業しています。それでもいつかは東京一の店になるんだというビジョンを持っていました。そして、どんな時でも『景気は自らつくるもの』と言っていました。
「景気が悪いからといって商売がうまくいかないなんていうのは違うんだ。景気というのは、自分でつくっていくんだ」と。まさにこれは経済学者顔負けの名台詞で、今の大変な時代でも、十分通用する哲学、発想だと思います。
皆さんの一番の特権は若さです。志を高く、大いに夢や希望を持ってください。夢を持っていたほうが人生楽しいし、夢に向かって努力することが大切だと思います。
「人間は考え方次第」
二番目は、人間は考え方次第で決まるということです。これは創立者の口癖でしたが、人間は考え方、気持ちの持ち方で変わる、どうにでもなるということです。自分ほど不幸な人間はいない、自分ほどついていない人間はいない、他人が羨ましくてしょうがないと思っている人もいると思います。しかし、上を見たら切りがないし、下を見ても切りがないわけで、実際もっと不幸な立場にある人が世の中にはたくさんいるのです。他人を羨むことなく、自分は自分という考え方をもたなくてはいけません。人生は、その人それぞれの考え方、気持ちの持ちようで、将来も大きく変わっていくのです。今、日本人全体が先行きや老後に対して不安を感じています。こういう時代だからこそ、ピンチは逆にチャンスだととらえ、しっかりとした考え方を持って、明るくコツコツ前向きな姿勢で、自分の手で幸せを呼び込むのです。必ず成功しようと強く思っていないと、なかなか成功するものではありません。逆境に耐える、辛いことがあっても、なにくそと踏ん張ることが大切で、必ず自分は幸せになるんだという気持ちで、毎日に臨んでいただきたいと思います。
「21世紀は本物の時代」
3番目は、21世紀は「量」ではなく「質」が問われる本物の時代であり、人間も本物だけが伸びていく時代です。その主役は皆さん方、若い人達であり、これだけは人に負けないという得意なものを身につけ、生き甲斐に感じるような趣味を持っている人をめざしてほしい。また、日本しか通用しない人は、本物ではないのです。世界共通語である英語は完全にマスターしてしっかり話せるようにしてください。ただし、その前提は、日本人として、日本の歴史や文化をしっかり勉強することが大切で、日本語を正確に話すことができるようにしなければいけません。 さらに、スポーツ、趣味、文化的なもの、どんな分野でもいいからこれだけは絶対誰にも負けないという得意技、特技を一生かかっても極めてもらいたい。長い人生の中で、心の支えになるし、必ず役に立つ時があります。そうすることで、本物の時代に十分挑戦でき、負けずに伍してやっていけると私は思います。
「素直、感謝、挑戦」
4番目は、私のモットーでもある、「素直」、「感謝」、「挑戦」の気持ちを忘れずに、ということです。
「素直」というのは、非常に大事で、できるだけ素直な気持ちで人の言うことを聞き、相手のよさを認めることです。どんな人にもいい所はあるんだと、相手を過大評価するくらいの気持ちで好きになるようにしていると、自然に相手にも伝わります。すると、バックアップしてあげようとか、友達になろうと思ってもらえるように、だんだんよい方向に向かっていき、人から好かれるようになります。
同時に、「感謝」の気持ちを忘れてはいけません。両親はもちろん、先生や友達、先輩、後輩など、色々な人のお世話になって、今日の自分があるわけですし、常に「ありがたい」という感謝の気持ちを持ち続けることが大切です。さらに、もっと感謝の範囲を広げていただきたい。日本という国が今あるのも、たくさんの先輩方のたえまぬ努力と犠牲の上に成り立っているのです。もっと大きい気持ちで、国そのもの、世の中全体に感謝することも大切だと思います。
また、「挑戦」、チャレンジ精神だけはいつも忘れないでいただきたい。どんな逆境にあっても、人生は必ずどっかで挽回することができます。人間に挫折はつきものですが、どんな時でもくじけずに、もう一度、もう一度と粘り強くチャレンジしていく精神が必要だと思います。
「健康が第一」
最後の5番目は、健康が第一であり、最大の財産だということです。今は若くて元気で、病気の経験もあまりしていない人が多いと思いますが、だからこそ今のうちから健康管理に力を入れてもらいたいのです。健康が人生の一番基本的なことであり、丈夫で長生きしなければ成功も失敗も経験できないわけです。 私の健康法は、早足で歩いて足腰を鍛え、睡眠時間をしっかり取ることです。また、健康というのは、気持ちや気分の問題が大きいのです。病は気からというのは本当で、悪いことばかり考えず、いいことを考えることも健康につながります。 健康管理は毎日の積み重ねであり、平凡だけど、続けることが素晴らしいことです。成功した人は、何事も継続してコツコツ努力し続けています。その結果が大きな差になるのです。十分健康な体さえ持っていれば、最高の人生を全うできると思います。
青井奨学生『5つの指針』